私の姉は友人の借金の連帯保証人になっていましたが、その友人が自己破産し、姉が返済を迫られているようです。先日、姉から「家を 差押えられると困るから、あなたの名前を貸してくれない?少しの間、名義変更するだけ」と言われたのですが、法的に問題はないので しょうか?

これは「仮装譲渡」といって法的に罰せられる行為ですから、名義を貸すのはおやめください。刑法では、差押えを免れるために財産を隠 蔽、損壊、仮装譲渡したりする行為を罰する「強制執行妨害罪」という犯罪や、公務員にウソの申立てをし、登記簿などに不実の記載をさ せる行為を罰する「公正証書原本不実記載罪」といった犯罪があります。どちらも、懲役刑や罰金が課せられることになります。お姉様か らの頼みとはいえ、軽はずみに協力しないようにご注意ください。

父との共有名義であるマンションに私が住んでいますが、恥ずかしながら父が自己破産し、競売にかけられるだろうと謝られました。私の持ち家でもあって私が住んでいるのに、勝手に競売なんて納得できません。何とかなりませんか？

残念ながら、自己破産者が持っている不動産が競売にかけられ、その換価を債権者が回収することは、共有者であるあなたにとっては不本意でしょうが当然のことなのです。もし、共有名義の不動産について、片方の名義人が自己破産した場合、選択肢は「自己破産していない片方が、自己破産者の持ち分を買い取る」「自己破産していない片方の協力を得て、全体の不動産を売却する」「自己破産者が何とか資金を調達し、それを配当に充てることで不動産の売却を免れる」の3つがあります。気を落とさず、慎重にご検討ください。

軽い気持ちで知人の借金の保証人になっていたのですが、最近この知人から連絡が一切なく、風のうわさで事業がうまくいっていないようだと聞き、急に不安になってきました。万一、私に実害が及んだ場合、どう対処すればよいでしょうか。

債務者の支払が滞った場合は、必ず保証人に請求がきますので心構えが必要と思われます。残額を一括返済請求される可能性もありますのでご注意ください。万一そうなってしまった場合、あわてて一括支払いをする前に確認しておきたいことがあります。
1.保証人となった事実の書面がきちんと残っているか
2.債務者本人と連絡が取れるかどうか
3.債務者本人の実際の資産はどのような状況か
4.元金の残高と利息、これまでの債務者本人の返済状況は？
5.他の保証人はいないか？
6.抵当権の有無は？（何かの財産が担保に入っているかどうか）

保証人になっていたことで、やむなく知人の借金の肩代わりをする羽目になりました。軽はずみに保証人を引き受けた私が悪いのですが、このまま黙って支払うしかないのでしょうか？

やむなく保証人が支払いをする場合、債務者本人と連絡が取れるなら「事前通知」を発してから支払いましょう。もし本人が行方不明などで連絡が取れないなら、ひとまず延滞分の支払いをし、本人の居所調査などをしながらその後の対策を検討しましょう。他に保証人がいる場合も同じく、その保証人への事前通知と事後通知が必要です。
結果として、あなたが保証人として債務の全額を支払った場合は、債務者や他の保証人に対して「求償権」を行使することができます。これは、債務者に対しては「私が立て替えて払ったから返してください」、他の保証人に対しては「あなたも私と同じ保証人なのだから、私が支払った分について一部負担してください」と求めていく権利です。これらの権利が制限されないよう、保証人が支払ったことを証明する意味でも、事前・事後通知を出しておくことが大切になるのです。

知人が債務を残したまま行方をくらまし、保証人になっていた私に一括請求が来てしまいました。莫大な金額で、私には逆立ちしたって払えそうにありません。どうしたらよいかわからず絶望の毎日です。

保証人のあなたが到底支払えない金額であるならば、個人再生や自己破産を検討するのが賢明です。契約書や債権者のリストなどを携え、早めに専門家に相談してください。保証人の方が迷惑をこうむった末に、自殺や蒸発をしてしまうのは最悪の結末です。ノアーズ アークでも弁護士や司法書士といった専門家をご紹介することができますので、希望をもってお越しください。

不本意ながら、保証人として知人の借金の肩代わりをすることになりましたが、知人が借金をしていた先は金利がべらぼうに高いのです。明らかに不当な金利ではないかと思うのですが…。

高金利の金融会社からの債務の場合は、金利を「利息制限法」で定められている数字に引き直すことができます。10万円未満なら年20%、10万円～100万円未満なら年18%、100万円以上なら15%が利息制限法の法定利息です。しかし、金融会社の多くが、これとは別の「出資法」の上限ギリギリの29%前後の金利で融資している場合が多いので（いわゆる“グレーゾーン金利”）、引き直しによって債務額を断然少なくすることが可能です。債務者が10年近く契約通り支払っていた場合は、引き直しによる精算で残高が0となることもあります。
取引が長く、引き直しできる可能性があるようなら、専門家にその旨をお伝えください。ノアーズ アークでも専門家をご紹介することができます。

保証人として知人の借金を支払います。仕方ないこととは言え、月々の返済額の負担が大きすぎるので、どうにかして減額できないでしょうか。

月々の負担が少し軽くなれば返済できる見込みがある場合は、簡易裁判所にて特定調停を行ってもらいましょう。ただ、たびたび裁判所に出向くことになり、多大な手間と精神的ストレスは避けられません。契約書や領収書、自分の所得や預金額が証明できるものを携えて、専門家にご相談ください。ノアーズ アークでも専門家と協力して手続きを進行させることができます。

親の死亡後、不動産の相続手続を約15年以上行っていません。このままで問題はないでしょうか？友人からは、申告漏れによって税金が追徴されるか、相続手続きができないのではないか、すぐに税理士か司法書士に相談したほうがよいと言われました。今後どうすればよいでしょうか。

相続が終了してから15年が経過していることを考えると、過去に相続税の申告が必要であった可能性はありますが、すでに法律で定められている更生・決定の期限を超えていますので、今から税額を追徴されることはないでしょう。相続した財産の内容がはっきりしてさえいれば、それほど問題はないと思われますが、今後のためにも登記名義の変更は早く済ませておくことをおすすめします。ノアーズ アークでも顧問税理士が回答し、顧問司法書士が登記の手続きをいたします。お気軽にご相談ください。

50代の父親ですが、自己所有の家と土地を息子の名義にしてやりたいと考えています。相続と売買、どちらが税金の面で得なのでしょうか？

不動産の価格などがわからないので、詳しくはお答えしかねますが、
1.土地建物を売却した場合の税金
2.土地建物を贈与した場合の税金（相続時精算課税制度を利用した場合／利用しなかった場合）
3.土地建物を相続した場合の税金
これらについて、お客様の年齢や不動産の購入時期、購入価格など、事情をよく確認させていただいたうえで顧問税理士と比較検討していきますので、お気軽にご相談ください。

父が亡くなり、実家を相続することになりました。連絡を取っていない兄弟がいますが、何も言わなくてよいでしょうか？

ご兄弟の連絡先がわかっている場合は、お父様との関わりの深さなど、相続の配分を考えるうえで把握しておきたい背景をお聞きする必要があります。連絡がつかない場合は、まず連絡先を突き止めることから始めなくてはなりません。いずれにせよ、相続の背景についてもう少し詳しくお聞かせください。

息子に家と土地を売却したいのですが、スムーズに運ぶように注意することは？

親族間の売買にあたって不動産の価格を明らかに安くしてしまうと、売却とは異なる「贈与」とみなされ、高額な贈与税を課せられる場合があります。後から痛い目に遭わないよう、不動産鑑定士などに調査を依頼し、適正な価格で売却されたほうがいいでしょう。

主人が突然病気に倒れて働けなくなり、住宅ローンの返済が苦しくなりました。何かいい方法はありませんか？

親子ローンに切り替えたり、月々の返済額を減らしたりすれば乗り切れる場合は、必要書類の作成や、銀行との支払い交渉など、ノアーズアークがお客様をサポートしながら進めて行きます。この方法で解決しない場合は、お客様の事情をお伺いし、最善の方法をご提案します。方法はいろいろとありますので、お気軽にご相談ください。

3人で共有している不動産の権利調整をして、自由に売却したいのですが、気をつけるべきことは？

その不動産は、共有部分に対して分筆することができますか？また、その不動産に担保はついていませんか？それによって、対策が大きく変わってきます。また、3人の方全員が売却については賛成しても、売却価格についての合意がなければ売却はできません。他にも共有名義の物件はトラブルに発展しやすいので、問題が大きくなる前に、詳しいご相談に来られることをおすすめします。

気に入った土地があるのですが、価格が適正かどうかわかりません。

不動産については、客観的に第三者が評価した適正価格を知り、納得されたうえで購入することが重要です。地盤が軟弱だったり、私道部分が含まれていたり、境界線があいまいだったりと、後々に揉め事になりやすい土地の問題を発見することにもつながりますので、ぜひ購入前に不動産鑑定士などに調査を依頼しましょう。ノアーズ アークでもご相談を受け付けています。

金融機関から代位弁済の通知が来ました。代位弁済とはどういう意味ですか？また、どのように対処すればよいでしょうか。

代位弁済とは、金融機関から信用保証協会の保証つきで借りた債務を返済できない場合に、金融機関に代わって同協会が債務者等に対して弁済を求める制度です。対処のポイントを以下にまとめます。

1.代位弁済の請求がされたからといって、すぐに法的手続き（差押え・競売等）が取られるわけではありません。しかし、これを放置すれば、いずれは差押え・競売等の手続きがとられてしまうので、請求がなされた段階で、同協会と今後の弁済方法を講じる必要があります。
2.代位弁済の請求がされた場合でも、きちんと同協会と話し合えば、たいていの場合で分割支払いなどに応じてもらえますが、その際には現実的な返済計画を作成して話し合いに臨む姿勢が必要です。
3.保証協会から代位弁済の実行通知が来た場合は、事業についても再生手続きや連帯保証人対応などが必要となってきます。それだけ時間がかかりますので、少しでも早く対応することが不可欠です。ちなみに、代位弁済実行通知の文面とは以下のようなものです。

■代位弁済実行通知
～ご返済のお願い～
前略　あなた様が○○○銀行よりお借入中のローン（当社保証）は、平成18年03月以降のご返済が延滞しております。かねてより早急に延滞を解消していただくようお願いしてまいりましたが、未だにご入金いただいておりません。つきましては、この通知をお受け取り次第、ただちに返済延滞分をあなた様の返済用預金口座にご入金くださるようお願い申し上げます。特別なご事情がおありの場合は、上記担当者までご連絡ください。なお、ご入金とこの通知とが行き違いました場合には、なにとぞご容赦いただきたく、また今後は毎月のご返済日までにご入金いただきますようお願い申し上げます。
＜追伸＞
ご連絡がなく、また返済延滞分のご入金もない場合には、当社は株式会社○○○銀行にローン元利金全額をあなた様に代わって返済することになります（これを代位弁済と申します）。そうなりますと、あなた様に担保不動産の売却をお願いすることになりますので、念のため申し添えます。

住宅ローンの返済が苦しく、滞納してしまっています。このままではいけないとわかっているのですが、何か方法はあるでしょうか？

住宅ローン滞納が続き、不動産の競売にまで発展してしまうと最悪の事態に陥ってしまいます。このような住宅ローン返済のトラブルに対して、住宅金融支援機構（旧住宅金融公庫）では下記のような救済方法を提供しています。まずはご返済中の金融機関か、ノアーズ アークにご相談ください。

■1. 返済方法の変更 住宅金融公庫の返済方法を変更すれば、滞りなく返済を続けていける方は「返済方法の変更」をご検討ください。
＜返済方法の変更例＞
○ボーナス返済の取り止め
○返済期間の延長
○元金返済の一時的猶予(据え置き期間の設定)
○融資金利の一時的引き下げ　など
(注)　返済方法の変更には要件があり、返済方法の変更にお応えできない場合があります。

■2. 個人版民事再生手続きの利用
個人版民事再生手続きには、住宅ローン以外の債務を整理し、住宅を失わずに住宅ローンの返済を継続する手続きが用意されています。住宅ローン以外の債務を圧縮・整理すれば、住宅ローンを滞りなく返済できる方はこの方法をご検討ください。個人版民事再生手続きのご相談については、弁護士や司法書士をご紹介できます。

■3. お住まいの売却
提案１や提案2によっても住宅ローンの返済継続が困難な場合は、お住まいの売却をご検討ください。住宅金融支援機構（旧住宅金融公庫）に対する返済が長期間滞ると、最終的にお客様のお住まいを競売して、融資金の回収を図ることになります。しかし、競売は市場での売却よりも一般的に安い価額となることが多く、より多額の債務がお客様に残る場合がありますので、残債務圧縮のためにはお客様ご自身によるお住まいの売却をおすすめします。

2年前、父親から土地と住宅を相続しました。これらを売却したいのですが、「贈与」や「短期譲渡所得」と見なされる場合があると聞いて不安です。また、こうした場合は、どんな種類の税金がかかるのでしょうか？

まず「贈与」になるかどうかですが、近親者に対する譲渡で、時価より安い価格で売却する場合は贈与と見なされる可能性があります。時価で売買を行う場合は問題ありません。次に「短期譲渡」になるかどうかですが、相続した不動産の場合、あなたはお父様がその不動産を取得した日付を引き継ぐことになりますので、今回のケースは短期譲渡には当たらないでしょう。そして「該当する税金の種類」ですが、おそらく「長期譲渡所得」にかかる税金に該当すると思われますより詳しいことをお知りになりたい場合は、ノアーズ アークにご相談ください。

実兄の個人宅の建て替えにあたり、資金援助を行う場合、その額と方法によっては贈与税対象になる場合があるのでしょうか。兄にとっては定年前に無理をしての建て替えですが、自宅の老朽化でやむを得ず、当方も決して楽な暮らしではありませんが、なんとか援助したいと考えています。乏しい財産からの捻出ですので、できれば贈与税は避けたいのですが…。

贈与の場合には特例がありませんので、110万円を超える場合は贈与税が課税されます。しかし、資金援助の額を「貸している」として整理した場合には、当然のことながら贈与税は課税されません。贈与税の負担はできないけれど資金援助を行いたいという場合には、この整理をおすすめします。なお、お兄様に返済の意思がない場合には、贈与とみなされる場合もあることをご了承ください。

父が5年前に他界した時、建物を母が相続、土地を私が相続という形で分割した不動産があります。母も3年前に他界したため、住居も土地も私の所有となりましたが、現在は空き家となっています。今回、この不動産を、住まいの新築を考えている息子に生前贈与したいと考えているのですが、何か節税対策はあるでしょうか。

ノアーズ アークの顧問税理士に確認いたしました。現在、この不動産は居住用でも事業用でもないため、譲渡によって利益が生じた場合には、利益に対して長期譲渡所得に対する課税が行われます。税制上の特典を受けようとするならば、自分が住むか、人に貸すかした後でなければいけませんが、ご相談のケースでは「人に貸す」では特典の適用がありません。あなた様自身が住む意志もなければ、節税は難しいと思われます。また、息子さんへの生前贈与ですが、これには注意が必要です。現在、贈与税の特例とされているのは、相続の手続きを事前に行った場合です。しかも、評価額は贈与した時に計算した金額となりますが、特に建物は年月を経るにしたがって価値が下がるため、あまり得策とはいえないでしょう。以上を考えると、息子さんには「使用貸借」として無償で貸すという方法も、一定の節税効果が得られる方法として検討されてはいかがでしょうか。

相続税滞納によって差し押さえられた土地についてお尋ねします。公売の見積価格が低いため、もし返済額に対する不足分が出た場合は、また何かを差し押さえられるのでしょうか？ちなみに、抵当に入っている土地は更地で、郵送されてきたのは公売通知書のみです。

公売の金額が、滞納されている相続税に対して不足であれば、また別のものを差し押さえられることになるでしょう。全額を返済しないかぎり徴収を免れることはできませんが、詳しい事情をお伺いすれば負担を軽くできる方法があるかもしれません。一度ノアーズ アークにご相談ください。