
親族間 売買
2008年8月8日
- 滞納があると親族間売買は結構大変?大阪市I様(仮名)の場合
皆様、不動産を親御さんと共有名義にされている方は多いのではないでしょうか?
自分の家を買う時に親から頭金を多額に負担したもらい、その時不動産業者さんから「資金を出された方がそれぞれ持分をお持ちいただいた方がいいですよ。贈与税がかかる場合がありますよ。」というアドバイスを受けその通りにされている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
御自分の親と共有名義にしているケースと、配偶者の親、つまり義父母と共有名義にしているケースとあると思います。
もちろん、自分の親と共有名義にしていても、問題をかかえてご相談にこられる方は数多くいらっしゃいます。それは、また次の機会にお話するとして・・・
今回大阪のI様がご相談してこられたのは、I様のご主人様とI様のお父様が(つまり義父と共有している)共有名義にしているケースでした。大阪のI様は御主人と離婚することが決定していました。御主人の名義からお父さんに全部名義を変えたい。できればI様の単独名義にしたい。この要望でご相談にこられました。
ただ、問題がありました。1つ目は売買金額の折り合いがつかない。2つ目は住宅ローンの支払いを本人が全くしてくれない状態。そして、その御主人が支払う約束になっているローンを御主人の代わりに大阪のI様と親御さんがお支払されていました。
この要望にお応えするのは大変な労力が必要でした。まず、担保力が不足していました。
ローンの残高3200万円に対して銀行の評価は1500万円から1600万円ぐらいでした。ですから、借換えをするというのも難しかったのです。ここでどのように手続きしていったのか詳しくは申し上げませんが、結果的に共有名義の不動産からI様のお父様の単独名義に変更しました。
お問い合わせを頂いてから完了するまでに約7か月かかりました。御主人が当初はどちらかといえばあまり協力的ではなかったのですが、最終的には歩み寄っていただいてご協力いただけた事は本当に感謝しています。
大阪のI様も、取引の際に目こそ合わされませんでしたが、言いにくそうに「ありがとう」とおっしゃられていましたから私と同じ気持ちだったのかなと感じました。
離婚でなおかつ任意売却もからみ、身内売買という事で気をつけなければならない事が山積みでした。最終的には大阪I様、お父様、御主人、皆さん解決したいという強い気持ちが私には伝わってきました。それが投げ出さずに成就できた大きな理由だと思います。
しかし、大阪I様には大変申し訳ないのですが、大変気の遣う疲れた案件でした^_^;